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「幸せな循環」を生みだす、エシカルアクセサリー

「幸せな循環」を生みだす、エシカルアクセサリー

フーヒップ/シーズ・バイ・フーヒップ

12/12よりスタイル・ヨギ―でも販売がスタートします。

 

シグニチャーモチーフに込めた想い

綺麗な色の糸が編みこまれた輪のモチーフやタッセルがかわいらしいピアス。ゆらゆらと揺れて、身につける女性にやわらかい雰囲気を醸しだします。

“身につける人が持つ空気感をプラスすることで100%になるような、どこか”未完成”な存在でありたい。自分らしさを大切に、しなやかに力を抜いて生きる大人の女性に選ばれるアクセサリーでありたい。”
フーヒップのデザイナー SEIさんが話すように、どこか控えめで、個性的な魅力を放つアクセサリーはどのように作られているのでしょうか。フーヒップ マーケティングディレクターの大野真貴子さんにお話しを伺いました。


女性たちによるエシカルアクセサリー

フーヒップのアクセサリーは、ベトナムの貧窮地区で育った女性たちによるハンドメイドです。デザインと材料は日本から送り、繊細な手仕事はトレーニングを受けた現地の女性たちが担当しています。そしてその商品を日本などの先進国で販売しフェアトレードを推進することが、作り手の自立へとつながるエシカルアクセサリーです。

 

 

「月」をイメージした、シグニチャーモチーフに込めた想い

フーヒップのアトリエがあるベトナムでは、月の満ち欠けを基準とした旧暦にそって人々は暮らしています。 満月の日にはお供え物を飾り豊穣を願い、新月になれば家の前に祭壇を作り先祖に祈る。自然や季節のうつろいを月の形から読み取り、月のリズムと繋がり暮らすことは、大切に受け継がれてきた人々の習わしなのです。フーヒップのリングモチーフ(輪)は、神聖で身近なベトナムの「月」をイメージしています。

もうひとつは、循環の「輪」としての象徴。 作り手たちに仕事を提供し、働いた分を還元して自立した生活ができる環境を創っていく。そして製品を買ってくださるお客様には、丁寧に心を込めて作ったアクセサリーとともに、晴れやかな気持ちもお届けします。売り手にも買い手にも作り手にも「幸せな循環」が生まれ、いつまでも続いてゆくように。国も年齢も言葉も、貧富や力の差も、なんの境目もなく全ての人々とつながるアクセサリーでありたい。フーヒップのリングモチーフには、そんなブランドフィロソフィーが込められています。

 

 

いいなと思ったお店に直接出向いて

フーヒップは、日本、ベトナム、シンガポールでほぼ同時に営業を始めました。ノーアポイントでお店の方に直接お話しにいったり、コールドコール(飛び込みの電話)をしたり。飛び込み営業をして感じたのは、日本 は非常に扉が重く、シンガポールではなどはまずすぐに中に入れてくれ、それから是非を判断するといった感じで、異なるもの対する寛容さを感じました。

日本でも、銀座の百貨店のジュエリーコーナーで体当たり営業をした際に、その場でご担当者に会わせていただいたのですが、グローバルブランドの高級宝飾担当の方でびっくりしました。たいへん丁寧に商品をみていただけて感激しました。 手袋をはめて、ライトをあてて丁寧に取り扱っていただいたんです。まるでハイブランドのジュエリーを扱うように。こちらの本気で勝負したい気持ちに、本物の扱いでこたえてくださったことがとても嬉しかったです。

当時はアパレル のこと、業界のしきたりを全くわからない状況で、いいなと思ったお店に直接出向くなどして営業する、ということをしていましたが、コンセプトを応援してくださる方にご紹介をいただいたり、少しずつ扱ってくださるお店が増え、目にしていただける機会もあり、口コミなどで広がりました。

今はブランドとして年に2回自社展示会を開催し、日本全国からバイヤ ーの方にお越しいただいています。

 

 

手に触れて感じていただければきっと正当に評価していただける、と信じて

私たちは、エシカル、フェアトレード枠ではなく、いちブランドとして展示会に出展することにこだわっています。そのため、体当たりのプレゼンテーションをして、デザイン性を評価いただき、無名の私たちが有名な展示会への出展の機会を得たこともありました。

パリのファッション合同展示会に出展したときのことです。通常のブランドと同様に、エントリーし、審査を経て出展できるのですが、なかなか返事が来ませんでした。エントリーをした後もメールをしたり、電話で問い合わせをしたりしたのですが、よい返事があるのか、またいつその結果がもらえるのか、ちゃんと審査が進んでいるのかもよくわからなかったので、私はパリに飛んでしまいました。

 

 

出展希望予定の回のひとつ前に開催された展示会の会場に行きました。そこに行けば、だれか担当者に会えるのではないかと思ったので。もちろん会場で他のブランドのリサーチやディスプレイなども調査しながら、でも出展審査に携わる、決裁権のある担当者に会いたかったんです。

足を棒のようにして歩き回りましたが広大な会場では直接なかなか出会うことはできず、ただなんとか聞き出して担当の名前と電話番号をゲットすることはできました。何度電話しても会期中繋がることはありませんでしたが、どうしても諦められず、日本に帰国する日、それは展示会が終了した翌日だったのですが、その展示会の主催企業のオフィスに直接足を運びました。

直接会うことができなくても、エントリーシートの情報だけではなくて、実物のアクセサリーを手にとっていただければきっとこのブランドの良さが伝わると信じていたので、なんとかサンプルをお渡しいただけるように、せめてだれかにお願いしたいと思いました。

 

 

目立つように、そして日本からのブランドだと印象づくよう、その日の朝に、パリにある日本人シェフのお菓子を購入して、そのお菓子にお手紙と名刺とサンプルをつけて用意しました。オフィスの前に着きましたが、頑丈な扉に大きな鍵がついていてとてもアポなしで飛び込める雰囲気ではありませんでした。

そこで、オフィス前に止まっていた運送会社のトラックの運転手さんにお願いして、中の人に会いたいので、その荷物と一緒に私を中まで運んで欲しいと頼みました。そうして入れたオフィスで、偶然にも最初に声をかけた方がジュエリー担当者で、短いエレベーターピッチ(30秒を目安とした短時間でプレゼンテーションを行うこと)をして、その場で審査が通り出展が許されました。手に触れて感じていただければきっと正当に評価していただける、と信じています。

 

いちアクセサリーブランドとして展開する意味

いちアクセサリーブランドとして、海外の合同展示会にも出展し、それが販路拡大にも繋がっています。

エシカルを前面に出さない、というのはある意味やせがまんかもしれません。ブランドとして出ることのよさは、主役がアーティザンになること。文化が醸成している国にはもっとエシカルなことを出せばいいのに、と言われますが、色眼鏡がかかっていると感じてしまう。1回だけ買ってもらうのではなく、継続して買ってもらいたいからです。

作り手の人生を真っ先に考えます。かわいそうな彼らが作っているブランド、ではなく、このデザインいいね、商品が素敵ね、で買ってもらうこと。それが、彼らが自分の人生に自信が持てることにつながるので。アーティザンががんばってきたことを成果として正当に評価されたいです。エシカルを前面に出さないことは挑戦でもあり、勝負でもあります。事業として成り立っていくことで、継続していきたいのです。

 

 

~アーティザンの成長とともにあるブランド~

時折そよ風が入り込むフーヒップの小さなアトリエで、手仕事をしているベトナム人女性アーティザンたち。褐色の肌に、艶のある黒髪、アーモンドアイの瞳が美しい女性たちは、色とりどりの糸を器用に扱い、小さな針を軽快なテンポで動かしながら、真剣な眼差しでそれを繊細なアクセサリーへと仕上げていく。

 

 

私たちは、工場ではない

私たちは、仕事ありきではなく、人ありきで仕事をしています。コンセプトありきで立ち上がるエシカルブランドもありますが、私たちは、たまたま出会ったフエの女の子たちをなんとかしたい、という想いでスタートしたブランドです。

ベトナムのなかでも差別を受けるようなエリアに育った、いろんな人生を背負った女性たちが、お金をもらうためだけではなく、成功体験を積み重ねていけるように。<こうしなきゃいけない>に、人が合わせるのではなく、その人のために合わせたいろんなやり方で、アトリエを含むフーヒップの運営はしていきたいと思っています。人にやさしく仕事が続けられる環境にしていきたいです。

 

 

フーヒップを制作する仲間のことを、アーティザンと呼んでいますが、ほんとうにフェアーな関係でいます。20代前半のアーティザンは全員女性で、ほとんどが家庭をもち子供を産み育てながら仕事を続けています。私の出産もよろこんでくれています。子育てをしながら仕事をすること、子育ての悩みなど、彼女たちから教えてもらうことが多いです。

ミッションを共有した仲間たちが適材適所で活躍していけたらいいな、と思っています。メンバーには女性たちが多く、結婚、出産、子育てなど、ライフスタイルの変化があるなかで、同じ働き方を続けられない時期というのがあります。そのとき、選択肢として、「やめる」のではなく、それぞれの役割をそのときどきに応じて、働き方も変化しながらやっていければ、と思います 。

私がこうして今フーヒップの話をしていること、ドッツジャパンという会社を設立し経営やブランドのマーケティングにあたっているのも、たまたま今、私にできることがそこにあって、その役割を果たすことができるから。その時々のシーンで、今後も変化していけばいいと思っています。大切なのは、一人一人がその人だからこそ果たせる役割やスキルがあって、そういったメンバーがミッションを共有してチームワークで動いているのがフーヒップのあり方だと思っています。

 

 

ベトナムではまだまだ保守的な慣習がのこっていて、フエでは、嫁ぎ先の家が絶対。嫁姑問題が厳しく、女性たちは家庭生活にもストレスを抱えています。アトリエは世界遺産にも登録されている王宮のある古都フエの旧市街地にありますが、アトリエマネージャーの判断で、3 か月ほど出張アトリエをして対応したこともあります。

一人一人の成長につながり、得意を伸ばせる仕事のあり方と役割を考えています。具体的にはアーティザンの中にもデザインが好きな子、もくもくと技術を高めることが得意な子、いろいろです。それぞれの個性やこうなりたいという希望をもてるよう促しながら、そこをフーヒップを通して実現し表現できる場にしていかれるようにと毎コレクションごとに工夫しています。私たちは、工場ではないので!

 

 

チームワークでみんなでよくなっていく

フーヒップのアトリエは、週5日間、月曜日から金曜日に稼働しています。基本は8時間で、4時間ずつ、という場合もあります。繁忙期は、週末も稼働します。夏は暑すぎて仕事にならないので、早朝からお昼まで働くというように変動もあります。

生産には目標設定があります。パーツごとに担当が変わるのではなく、基本は一人がひとつを作り上げていきます。商品に責任をもってもらいたいから、だれが作ったかを明確にしています。ミスや壊れていた、ということがあれば、お給料にも反映されます。

厳しいようですが、その代わり、時間通りに、無遅刻、無欠席で、という場合には、プラスの評価になります。ほかにもいろんな基準があって、誰かに何かを教えてあげた、とか、フエハッピープロジェクトに参加した(ボランティアをした)ということも評価されます。なかには自分のもっているものがなくなる気がして、怖いのか、教えることをしたがらない子もいますが、速くたくさん作ることよりも、チームワークでみんなでよくなっていく、ということを体現するようにしています。

 

アーティザンの成長とともにあるブランド

基準があるなかでの、手仕事による個体差はあるかもしれません。デザイナーがおこしたレシピ(設計図)をみて、アーティザンが作ります。技術者のレベルやデザインにもよりますが、感性のトレーニングも必要になります。

レシピに天然石を使う、と書いてあるとすると、形や色が違うものを“いい感じ”で並べるのが感性です。たとえば、絹糸は細く、編んでいくのに時間がかかりますし、リング(輪)の大きさが小さかったり、楕円だったりするほうが難しい、など技術力を要する場合もあります。

 

 

フーヒップのセカンドライン、シーズ・バイ・フーヒップは、主にフレッシュ なアーティザンの手によるもの。丸の芯にコットンの素材からスタートし、ラメ素材、そして輪の大きさが小さくなる、という順に作る難易度が増します。初めて取り組むのはこの順番からはじめます。レシピで糸の色が指定してあり、何センチの芯に何回編む、と決まっているので見習いのアーティザンが最初に取り組む製品としても適しています。

 

フーヒップは、熟練のアーティザンが作っている、エシカルを前面に出さない、クオリティ勝負のブランド。

高度な技術と感性を必要とするものには、たとえば伊勢谷友介さんが率いるリバースプロジェクト(REBIRTH PROJECT)の「いのちかレザー」を使ったラインがあります。日本では害獣として処分されてしまっている猪や鹿がいるのですが、植物由来のなめしをした鹿の皮を使っています。

大き目のリングのもの、糸をミックスして編むもの、なども高度な技術と感性が必要です。また、Nielaコレクションに代表されるマーキス型のモチーフは、アーモンドアイというベトナム女性 アーティザンの瞳にインスパイアされています。その楕円のかたちを絹糸で編みこんでいるのですが、まん丸じゃない分難しいのです。

展示会を年2回、春夏、秋冬とおこなっています。主に2つ目的があり、1つは長く愛用してもらえるよう、ファッションとして。もう1つは作り手たちの成長のきっかけとしています。熟練のアーティザンにとってもコレクションごとにチャレンジできるようデザインし、制作、発表しています。

 

拡大を急ぐより、次の世代を育てる方に価値がある

おしゃれで素敵、というファッション目線で、またはデザインとして評価いただいた時は嬉しいですね。素敵なアクセサリーなので購入したら、背景にあるストーリーを知ってますます好きなりました、というようなお声をいただくとさらに嬉しくなります。

同時に、デザインや品質等に対する厳しいお声もいただきます。世界中の素晴らしい手仕事や名品をご覧になっている方々にいただくコメントは、グローバルスタンダードで仕事をしている私たちの何よりも向上に繋がるとありがたく思います。

 

 

ブランドを成長させたいと思っていますが、職人を育てていくのに時間がかかります。話題になって、売れた、という一時的なブームで規模を広げても、売れなくなったら縮小しないといけなくなります。そういう浮き沈みを望んではおらず、需給バランスが大事なので、時間がかかっても実力をコツコツとつけて、アトリエの規模に見合った成長を意識しています。人数が少なくとも技術と精神力、次の世代を育てる価値の方が重要と考えています。

ドッツジャパン合同会社CEO
大野 真貴子

ドッツジャパン合同会社CEO。フーヒップのセールス&マーケティングを担当。2000年慶應義塾大学SFC卒業後、民間非営利組織にてプロジェクトマネジメントとファンドレイジングを担当、主にアジア地域での教育支援事業をおこなう。2009年よりフーヒップ参画、2014年ドッツジャパン設立。フーヒップ(Phuhiep)は大野さんと日本人女性2人の3人が手がけるアクセサリーブランドとしてスタートし、現在、デザイナーやマーケティングなどさまざまなスタッフやメンバーに支えられて運営している。

Phuhiep(フーヒップ)

ベトナムの貧窮地区で育ったの女性たち…熟練アーティザンによるハンドメイドのアクセサリー。K14GFや絹糸など日本の高品質な素材を使い、手仕事によるディティールに凝った、上質な商品をラインナップ。「自分らしさを大切に、しなやかに力を抜いて生きる大人の女性」に選ばれるアクセサリーを目指し、シンプルで何気なく存在感のあるデザインを得意とする。
http://phu-hiep.com/

SEEDS BY PHUHIEP(シーズ・バイ・フーヒップ)

シンプルなデザインとコットン糸や合金などを使用し、手に取りやすい価格帯にしている。コンセプトは、Fashion x Charity x Ethical。見習いのアーティザンが作っているため、若い作り手たちの雇用拡大・訓練にも繋がっている。手ごろな値段なので、初めてのエシカルファッションとして想いに共感して、気軽に買うことができる“エントランスライン”の位置づけ。作り手、買う側にとっても、“一歩”になっている。 スタジオ・ヨギーTOKYO、新宿WESTでも販売している。
http://seedsbyphuhiep.com/

出典:yoggy magazine

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